採択される事業計画のポイント!〜市場動向編

事業計画のコツ

小規模事業者の販路開拓に使える「小規模事業者持続化補助金」。
新年度の募集となる第8回の募集要項が公開になりました。

この「小規模事業者持続化補助金」は、小規模事業者が行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度ですが、
この「販路開拓」の中に、広報PRも含まれているんです。

例えば…

●プレスリリースを見た人用の、LPを作りたい→ウェブサイト関連費
●PRが自社ではできないので、外部に依頼したい→委託費・外注費

こんな用途に使える可能性があります。

しかし、「小規模事業者持続化補助金」は使い勝手が良い補助金であることから
応募者が多く、採択率も低い傾向に・・・
申請時に提出する事業計画では、しっかり説明をする必要があります。

そこで本記事では、広報PRで使える「小規模事業者持続化補助金」の事業計画のポイントとして
市場規模の書き方・調べ方を解説します。

市場動向って何?

小規模事業者持続化補助金の事業計画には
「顧客ニーズと市場の動向」を書く欄があります。

(出典:小規模事業者持続化補助金  応募時提出資料・様式集
↑ここです。

また、審査要項では次のように書いてあります。

(出典:小規模事業者持続化補助金  公募要領

経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。

この小規模事業者補助金は、小規模事業者が行う販路開拓の取り組みについて支援するものです。
この販路開拓の取り組みが
●取り扱う製品(サービス)が対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているのか?
●市場(商圏)は拡大傾向なのか?縮小傾向なのか?
●これらを理解したうえでの方策なのか?

という点を審査で見られています。

つまり、この事業で行う取り組みが、市場動向と沿っていなければ
販路開拓をしても、失敗する可能性があります。
ちゃんと市場をみたうえで、この販路開拓は効果があるんですよね?ということを審査員は見ているのです。

市場動向の調べ方

では、市場動向はどのように調べればいいのでしょうか?

調査結果や各種レポートを調べる

一番簡単な方法は、該当する市場を調査したものがないか、インターネットで調べることです。

例えば、あなたがワーケーション施設を運営する事業をやっていて、今回その事業に関する
販路開拓をしたいとおもったと しましょう。

では、そもそもワーケーション市場は増えているのでしょうか?減っているのでしょうか?
そこで、google先生に

ワーケーション 市場規模

といれて調べてみましょう。

調べたいキーワード+「市場規模」といれると、市場について調査した記事やレポートがでてきます。
そこから、使えそうな素材を探しましょう。

官公庁の調査結果がおすすめ

できれば

●成長している(市場が伸びている)
●具体的な数値もある(例えば、●倍など)
●官公庁や〇〇研究所といったリサーチ機関が出している、信頼性の高い調査

がよいです。

特に、官公庁は「〇〇白書」といった調査結果を出しています。
中小企業であれば「中小企業白書」や「小規模事業白書」において、中小企業や小規模事業を取り巻く経営環境について調査結果が公表されています。

また、各種数値やグラフは、事業計画に使う際、そのままパクってはだめです!
出典もしっかり記載しましょう。

検索件数が多いとき〜まとも検索

しかし、google先生でもうまく検索ができない、信頼できるデータが前に出てこないときは
「どれを使えばいいの〜!」となるときがあります。

そこで使えるのが「まとも検索」です。

まとも検索とは、「公的機関」や「論文」など、信頼性の高い検索結果のみ表示してくれる、便利なツールです。
ぜひ使ってみてください。

商圏の人数を調べる

例えば、あなたが街に「カフェ」を開業するため、新規開業を知らせるチラシを配布したいとしましょう。

開業する地域に、あなたのカフェに来てくれそうな人は、どれくらいいるのでしょうか??
商圏調査に役立つサイトがありますので、ぜひ使ってみましょう。

j STAT MAP/総務省統計局

主に人口動態に関する統計データをGoogleマップ上で表示してレポート出力できるシステムです。
自分が指定したエリア内の性別・年齢別人口や世帯構成などがわかります。

駅別乗降客数データ/国土交通省

全国の鉄道事業者から集めた、駅別乗降​客数データを閲覧できます。

新聞折込チラシの見積もり画面

新聞折込チラシの見積もり画面でも、どれくらい部数が配れるか調べられますので
そこから大まかな商圏調査ができます。

役所の「行政要覧」

区役所などに行けば、人口動態などを調査した「行政要覧」を見ることができます。
ここでは、その区内の人口数推移、男女別や年代別の人口構成比などがわかります。

信頼できるデータを示そう!

市場規模については様々な調べ方がありますが、
インターネットにあふれる情報は、「信頼性」があるかどうかが不明確なときもあります。

官公庁や行政、信頼がおける調査機関などが調べたデータを使い、
あなたのビジネスが「伸びる」市場であることを示しましょう!

よねとも(米澤智子)よねとも(米澤智子)

よねとも(米澤智子)

神奈川県在住のPRプロデューサー/中小企業診断士。ソーシャル・ビジネスで社会を変革する起業家を支え、PRを用いてインパクトを生み出します。

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よねとも(米澤智子)

神奈川県在住のPRプロデューサー/中小企業診断士。 中小企業支援200社以上・経営者インタビュアー歴3年の取材経験を生かした丁寧なヒアリング&ライティング力で、社会的課題を解決する中小企業やフリーランスの皆様の志・ストーリーを言語化します。

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